絵本の感想 松谷みよ子 あかちゃんの本「いない いない ばあ」
こんにちはー。なんもくんです。
子ども向けの絵本を、初めて読んだ息子の反応と合わせて紹介しています。
今回紹介するのは、松谷みよ子 あかちゃんの本の「いない いない ばあ」です。
目次
「いない いない ばあ」とは?
「いない いない ばあ」は、松谷みよ子さん作、瀬川康男さん画の童心社出版の絵本です。
童心社の公式ホームページによると、
1967年、日本初の本格的な赤ちゃん絵本として誕生したそうで、発行部数660万部!?と、日本で一番読まれている絵本だそうです。(トーハンミリオンブック2019調べ)
著者の松谷みよ子さんについて
松谷みよ子さんは、1926年 東京生まれ。
17才の時に、「とかげのぼうや」という童話を初めて執筆されています。
著作には「いないいないばあ」をはじめとした「あかちゃんの本」シリーズ、「ちいさいモモちゃん」、「オバケちゃん」シリーズなどがあります。
子ども向けの本以外にも、エッセイや詩集、小説など幅広い分野で活躍されました。
「いない いない ばあ」の絵本を書いたときのエピソードを見つけたので、ぜひ読んでみてください。
松谷みよ子さんのお人柄がわかるような気がします。
1967年刊行当時、乳児向けの絵本は皆無に等しい時代でした。「 本気で取り組んだあかちゃんの絵本が必要だ」と思いました。「あかちゃんなんかに絵本が分かるわけがない」大人たちはそう思っていたんです。でも実際にあかちゃんを育ててみると違うのです。あかちゃんにも人間ドラマがあります。
まず信頼することが大事。「 あかちゃんのための文学を書こう」 そう決意して、手探りで書いた第1作目が『 いないいないばあ』 です。瀬川康男さんが、とてもいい絵を描いて下さいました。病院に入院して泣いている生後10か月のあかちゃんに、1歳半の子が「なん なん ばあ」と絵本を読み聞かせました。すると、泣きやんでケラケラ笑ったんです。絵本の力を確信しました。
(童心社刊「絵本ガイド」より)(童心社公式ホームページより引用)
絵本の内容
この絵本は、赤ちゃんが大好きな「いないいないばあ」の遊びがモチーフになっています。
ページをめくると、にゃあにゃが、くまちゃんが、ねずみが、こんこんぎつねが、次々と登場していないいないばあをしてくれます。
最後の見開きページでは、「のんちゃん」が出てきて、いないいないばあ、でおしまいです。
「いない いない ばあ」が多くの人に愛される理由
この絵本が、これだけ長くたくさんの人に愛される理由をまとめてみました。
赤ちゃんは、「いないいないばあ」が大好き!
「いないいないばあ」という遊びを、お子さんとやったことのある人は多いのではないでしょうか。
「いないいない」と言いながら顔を隠し、「ばあ」と言いながらにっこり顔を出す定番のコミュニケーションです。
赤ちゃんは、「いないいない」で顔が隠れて不安になりますが、「ばあ」で期待通り大好きな人の顔が出てくると、安心して笑顔になります。
この遊びは、世界中であるそうです。
この絵本では、いない、いない、と言ってページをめくると、動物が右のページに移動しているんです。
赤ちゃんは、ばあ、と言う動物を、ページをめくるのに合わせて目で追いかけます。
赤ちゃんが大好きな「いないいないばあ」の遊びがそのまま絵本になっているから、絵本を読んであげると大喜びするんですね。
登場する動物としっかり目が合う
最初にこの絵本を見たとき、ぎょっとしました。
動物が描かれているのですが、大きく見開いた目に、独特なタッチ。
大人から見ると、正直に言ってあまり可愛くない。むしろ、ちょっと怖い。
ですが、この絵が赤ちゃんの視線を引き付けるようです。
ページをめくると真っ先に目につく印象的な目は、まるでこちらを見ているよう。
何度も読んでいると可愛くなってくる、かも。
語りかけるような文章
文章のなかには、「ほらね」とか「だれだろ」とか、語りかけるような言葉遣いが使われています。
普段から接している人の優しい口調が、赤ちゃんを心地よくさせてくれるのかもしれません。
また、文章は他の絵本ではあまり見かけない字体が使われているのですが、「赤ちゃんが絵を集中して見れるように」字体を工夫されているそうです。
絵本を読んだ子どもの反応
「いない いない ばあ」を初めて息子に読んだのは生後三ヶ月のとき。
まだ、「いないいないばあ」の遊びもできない時でしたが、食い入るように絵を見つめていました。
だんだんと成長してくると、「いない、いない」で顔が隠れると不安そうになりますが、「ばあ」でページをめくるとにっこり笑顔に。
この絵本が大好きなのか、ぐずぐずしてる時も、絵本の表紙を見るだけでご機嫌になります。
もう何十回読んだかわかりませんが、この先も何回も読むことになるんだろうなぁ。
「いないいないばあ」の言い方を変えれば、何回でも楽しめます。
「いないいないばあ」をするのが恥ずかしいという方にも、ぜひおすすめしたい絵本です。
必ず、子どものお気に入りの絵本の一つになると思います。